園芸辞典(か行)
柿
カキノキ科カキ属。高木性の落葉果樹。
庭先に植えられることが多いですが、鉢植えでも秋になるとたくさんの実をつけます。1000種類以上あり、甘カキと渋ガキ、甘ガキには更に完全甘ガキと不完全甘ガキがあります。
■土:水はけ、水持ちのよい土壌を好みます。
■水やり:庭植えは、植え付け後しばらくは表面が乾いたら水を与え、それ以外は必要ありません。夏の日照りが続く場合は様子をみながら、水を与えましょう。鉢植えの場合、成長期にあたる5~9月は朝と夕方に2回たっぷりと水を与え、それ以外は表面が乾いたら鉢底から少し流れる程度の水を与えます。
■ポイント:家庭果樹として育てやすい柿ですが、ヘタムシや落葉病、剪定には注意が必要です。また、柿は種から育てると、実をつけるまでに6~8年はかかり、種をとった柿の実と同じ味の実がなるとは限らないので苗木か接ぎ木をするのがおすすめ。
カイガラムシ
カメムシ目に属する昆虫。
果樹や観賞用の植物の害虫として知られる。
種類によって名前の通り貝殻のような殻や蝋状の物質に覆われていて、
植物の表面に張り付いたままほとんど動かないものも多い。
殻などで本体を守っているため薬剤が効きにくく、防除が難しい害虫。
そのため農薬を使うよりも、数が少ないうちにブラシなどでこすり落とすのが効果的。
カサブランカ
ユリ科ユリ属。樹高は1m~2m程度。開花期は6月~8月ごろ、花色は白、ピンクなど。
ユリの花は多くの園芸品種があり、純白の大輪の花を咲かせ、甘い香りのするカサブランカは「ユリの女王」と呼ばれており、人気が高い。
■土:排水性のよい土地を好みます。
■水やり:鉢植えの場合、土の表面が乾いてきたら、たっぷりと水を与えます。庭植えは晴れの日が続いた場合は水を与えます。
■ポイント:乾燥にとても弱いので、球根を乾かさないようにしましょう。しかし、多湿は病気の発生原因になるので注意が必要です。また、カサブランカなどのユリ科の植物は猫にとって有毒なので、決して花や茎、葉っぱなどを食べさせたり、花粉を舐めさせたりしないこと。
ガジュマル
熱帯・亜熱帯に分布し、日本では沖縄、屋久島などに自生します。
幹の途中から無数に伸びる気根により独特の樹形をしており、
性質も強健なことから観葉植物として人気を博しています。
生命力の強さと神秘的な造形からか、多くの国や地域で精霊の宿る聖木として扱われており、日本でも「多幸の木」として縁起の良い植物とされています。一方で他の木や岩などに絡みついて絞め上げるように成長し、
最後には枯らせてしまうことから「絞め殺しの木」という恐ろしい別名も持っています。
南方の植物のため、温暖湿潤な環境と日光を好みます。
鉢植えの土が乾いたタイミングで水やりをする他、
霧吹きで葉水をして過度な乾燥を防ぐと良いでしょう。
桂(カツラ)
カツラ科。落葉広葉樹。開花時期は4月~5月。
ハート型をした葉と、ほのかに香るあまい香りが特徴です。新緑と黄葉の美しい樹木です。
■耐寒性・耐暑性に優れています。
■水持ちの良い土壌を好みます。少々の乾燥は問題ないですが、夏場は乾燥させない管理が大切です。
■害虫はつきにくいです。
■成長が早いため、十分な広さが確保できる場所に植え込みます。
カトレア
ラン科カトレア属の多年草で着生植物。樹高は20㎝~60㎝で、花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、緑、紫、茶、複色。品種によって開花期が異なっており、「春咲き」・「夏咲き」・「秋咲き」・「冬咲き」・「不定期咲き」と大きく5種類に分けられる。その中でも「夏咲き」・「秋咲き」は日本の気候に合っているので比較的育てやすい。
■土:地面に根を下ろさない着生植物なので素焼き鉢に水苔と一緒に植えます。庭植えはできません。
■水やり:水苔が乾いたら水を与えます。春~秋まではたっぷりと水を与え、秋の終わり~冬は乾燥気味にします。
■ポイント:日当たりのよい場所を好みますが、直射日光は避けます。真夏以外は水の与えすぎに注意。また、品種によって時期の違いはありますが、水苔の植え替えを2年ごとに行いましょう。
鹿沼土(かぬまつち)
鹿沼土とは、栃木県鹿沼市産出の黄色みの強い、粒上の土。保水性・排水性・通気性に優れています。酸性度を好むブルーベリー、サツキやツバキなどのツツジ科の栽培に多く使われます。
カバープランツ
カバープランツとは、地上や壁面を覆う、低く生える植物のこと。「地被植物」とも言われています。
下草とも呼ばれ、むき出しの土面や、飾り気のない壁面に新たな彩りを与え、今までとは違った雰囲気を楽しめます。
カバープランツには、丈の低いものが多い中、1~2mの背丈のものもあります。選ぶときは、丈夫で、長い間枯れずに地面を覆うものをおすすめします。
カモミール(ローマンカモミール)
キク科ローマカミツレ属の多年草。樹高は30㎝ほどで、開花期は5月~6月。花色は白で、花芯は黄色。同じキク科のジャーマンカモミールとよく似ているが、こちらは花が平らで大きく、樹高が低いのでグランドカバーの植物に向いている。全体的に香りがあり、ジャーマンカモミールより香りが強いのでアロマテラピーや入浴剤などに使われる。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えます。過湿が苦手なので、乾燥気味にします。
■ポイント:ローマンカモミールは苗から育てます。高温多湿が苦手なので、間引きして風通しをよくし、直射日光の場所は避けましょう。
カモミール(ジャーマンカモミール)
キク科コシカギク属の一年草。樹高は30㎝~60㎝で、開花期は3月~6月。花色は白で、花芯は黄色。同じキク科のローマンカモミールとよく似ているが、こちらは黄色の花芯が出っ張っており、花だけに香りがある。ローマンカモミールはお茶にすると苦みが出るため、カモミールのハーブティーといえば、ジャーマンカモミールのほうを指す。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:土の表面が乾いたら水をたっぷりと与えます。
■ポイント:ジャーマンカモミールは種を蒔いて育てます。また、ローマンカモミールと比べ、乾燥はやや苦手なので水切れに注意しましょう。
カラー(湿地性)
サトイモ科オランダカイウ属の多年草。樹高は20㎝~100㎝で、開花期は6月~7月。花色は白、ピンク。
「畑地性」と「湿地性」の2つのタイプに分けられ、湿地性のカラーは切り花としてよく利用される。また、湿地性のカラーは白い花がほとんどで、葉っぱの模様はない。
■土:保水性のよい土を好みます。庭植えの場合は湿り気のある土地や水辺で育てましょう。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾きかけたら水を与えます。庭植えの場合は湿り気のある土地や水辺で育てていれば水やりの必要は特にありません。
■ポイント:鉢植えの場合は受け皿に水をためておくと管理が楽になります。ただし、受け皿の水が濁ったらすぐに取り換えるようにしましょう。
カラー(畑地性)
サトイモ科オランダカイウ属の多年草。樹高は15㎝~100㎝で、開花期は6月~7月。花色は赤、オレンジ、黄、ピンク、白、紫など。「畑地性」と「湿地性」の2つのタイプに分けられ、花屋などで販売されているカラーは畑地性が多い。畑地性のカラーは花色が豊富で、葉っぱに白い点状の模様がある。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:土が乾いたら水を与えます。
■ポイント:高温多湿を苦手とするので、水の与え過ぎや直射日光に注意しましょう。庭植えより鉢植えの方が管理がしやすいです。
カラーリーフプランツ
草花・樹木の中で、特に美しい葉の色・または変わった形をしている植物のこと。長期間楽しむことができ、色合いによってグループ分けされているため、寄せ植えや屋内外の鑑賞植物として近年、人気がある。
ヒューケラ、ヘデラ(アイビー)、コリウスなど。
カルダモン(ショウズク)
爽やかな芳香を持つ種子は古くから香辛料として利用されており、
高価かつ貴重な「スパイスの女王」として世界中で重宝されています。
近年はまれに観葉植物として流通するようになりましたが、
高温多湿を好み直射日光を嫌う熱帯植物特有の性質を持つため、
日本の自然環境下で育てるのは困難を極めます。
室内で育てる場合も温室のような設備がない限り
結実させるまで成熟させるのは難しいと言えるでしょう。
カンナ
カンナ科カンナ属の多年草。樹高は40㎝~160㎝で、開花期は6月~10月中旬。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、複色。熱帯アメリカ原産の植物で日本へは江戸時代に渡来した。真夏の直射日光に当たってもよく育つ。食用のショクヨウカンナという種類がある。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土が乾いたら水をたっぷりと与えます。庭植えの場合はほとんど必要ありません。
■ポイント:真夏の直射日光でも元気に育つくらい日当たりを好みますが、乾燥は苦手なので注意。暑さに強い反面、寒さには弱いので冬越しさせる場合は掘り上げて温かい場所に保管するなどの対策が必要です。
カンパニュラ
サキキョウ科ホタルブクロ属の多年草。樹高は80㎝~100㎝で、開花期は5月~7月。花色は青、紫、白、ピンク。カンパニュラはラテン語で「小さな鐘」を意味し、日本での和名は「フウリンソウ」。名前の由来のように釣鐘のような、風鈴のような花をつけるのが特徴。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬は土の表面が乾いた2~3日後に水を与えます。
■ポイント:高温多湿を苦手とするので、強い日差しを避け、水の与えすぎに注意しましょう。元々は多年草ですが、品種によって一、二年草となるものもあります。
ガーベラ
キク科ガーベラ属の多年草。樹高は10~80㎝。多くの園芸品種があり、細長い花びらは菊の姿に近く、花色も赤、ピンク、白、黄、オレンジ、複色と豊富。
■土:排水性のよい、肥沃な土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合はひどく乾燥している時に水をたっぷりと与えましょう。
■ポイント:日当たりのよい場所で育ててやり、葉っぱが茂ってきたら間引いて日光がよく当たるようにしましょう。加湿は苦手なので、土は乾燥気味にするとよいでしょう。
ガザニア
キク科ガザニア属の多年草。樹高は15㎝~40㎝で、開花期は4月~10月上旬。花色は白、黄、オレンジ、ピンク、赤。鮮やかな花は日に当たっている時に開き、曇りの日や夜には閉じる。夏の園芸では定番の植物。
■土:排水性、通気性のよい土を好みます。
■水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
■ポイント:乾燥には強いですが多湿は苦手なので、水の与えすぎに注意しましょう。また、寒くなると成長が鈍くなるので土の表面が乾いて2~3日ほどしてから水を与えてください。
ガジュマル
クワ科イチジク属の常緑高木。ぽってりとした独特の幹の形をしており、また生命力が強く育てやすいため、人気の高い観葉植物。この生命力が強いことから多幸の木とも呼ばれ、風水効果もある。
■土:排水性、水もちのよい土を好みます。
■水やり:必ず土が乾いたらたっぷりと水を与え、受け皿の水を捨てる。また、湿度の高い熱帯地域の植物なので、水やりとは別に霧吹きで葉っぱに水をかける。
■ポイント:耐寒温度が5℃ほどなので、冬は室内の日当たりのよい場所に移します。大きく生長したら、2~3年に1度くらいの頻度で一回り大きなサイズの鉢に植え替えます。放置すると根詰まりを起こしてしまうので注意しましょう。
ガラス温室
ガラスを用いた温室。ビニールハウスと比べると、高価だが、丈夫で長く使える。また、窓のついたタイプが多いため、湿度調整がしやすい。
夾竹桃(キョウチクトウ)
キョウチクトウ科キョウチクトウ属の中高木。樹高は3m~6mで、開花期は6月下旬~8月。花色はピンク、白、赤、オレンジ。公害といった大気汚染に強いという性質があり、道路沿いや工業地帯などによく植えられている。ただし、植物全体に強い毒があるため、剪定する時は注意が必要。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
■ポイント:日当たりのあまりよくない場所だと花つきが悪くなります。また、青酸カリよりも強いオレアンドリンという成分の毒を含んでいるので、ペットや家畜が食べないようにしておき、子どもには触らせないようにしましょう。
ギョリュウバイ
細い枝に、小さな葉と梅に似た花をたくさんつけます。花の色は白、赤、ピンク、花の形状も一重咲きと八重咲きがありバリエーションに富みます。マオリ語ではマヌカと呼ばれ、健康食品としてブームになったマヌカハニーはギョリュウバイの花から得られるはちみつのことです。日当たりと風通しのよい場所、水はけの良い土を好みます。鉢植えの場合は土が乾いたらたっぷりと、地植えの場合は極端に土が乾燥している場合のみ水をやります。暖地であれば庭植えで冬越し可能です。
キンギョソウ
オオバコ科(旧分類ではゴマノハグサ科)キンギョソウ属の一年草(扱い)。樹高は20㎝~120㎝で、開花期は4月~6月。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、複色。色鮮やかな花の姿が金魚に似ていることからこの名前がついた。海外では花の形が竜の口に似ていることから「スナップドラゴン」と呼ばれている。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:土が乾いたらたっぷりと水を与えます。
■ポイント:森の中など、半日陰の場所に自生する植物なので、強い日差しに当てると葉焼けをしてしまいます。また、「オオバギボウシ」という系統は葉っぱが30㎝以上になりますので、庭植えで育てましょう。
キンモクセイ
モクセイ科。常緑樹。開花時期は9月下旬~10月中旬。
開花期間は短いですが、オレンジのかわいらしい小さな花が咲き、さやわかなよい香りを放ちます。
■基本的に害虫に強いです。
■日当たりを好みますが、半日陰程度でも育ちます。
■乾燥に強いので、多湿は苦手です。水のやりすぎや梅雨の時期は注意しましょう。また、日当たりを好みますが、直射日光が当たる場所は避けましょう。
ギボウシ(ホスタ)
キジカクシ科ギボウシ属の多年草。樹高は15㎝~200㎝で、開花期は7月~8月。花色は白、紫。東アジア原産で、日本にも自生している。漢字では「擬宝珠」と書き、「擬宝珠(ぎぼし)」とは橋や神社などの柱の上の部分の飾りのことを指す。これに蕾が似ていることから「擬宝珠(ぎぼうし)」と名前がつけられた。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合はほとんど必要ありませんが、ひどく乾燥する場合は水を与えましょう。
■ポイント:森の中など、半日陰の場所に自生する植物なので、強い日差しに当てると葉焼けをしてしまいます。また、「オオバギボウシ」という系統は葉っぱが30㎝以上になりますので、庭植えで育てましょう。
グァバ
熱帯アメリカ東南アジアなどに自生する熱帯果樹で、果実は栄養豊富なトロピカルフルーツとして知られています。
自生地では10mほどに育つ高木ですが、鉢植えならば1.5m程度に抑えられベランダ栽培も可能です。
高温多湿と日当たりを好み、寒さに弱い性質を持つため、春~夏は戸外で、最低気温が5℃を下回る冬季には室内に取り込み日光がしっかり当たる日向で管理してください。
梔子(クチナシ)
アカネ科クチナシ属の低木。樹高は1m~2mで、開花期は6月~7月。花色は白。実が熟しても裂けたり、弾けたりしないことから「口無(クチナシ)」と呼ばれるようになったと言われている。とても良い香りのする三大香木「春の沈丁花(ジンチョウゲ)」「夏の梔子(クチナシ)」「秋の金木犀(キンモクセイ)」の一つ。
■土:保水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合はほとんど必要ありませんが、乾燥しやすい夏は水を与えましょう。
■ポイント:花つきをよくするためには日当たりのよい場所がいいですが、乾燥が苦手なので直射日光や強い西日は避けましょう。また、クチナシの葉にはオオスカシバという害虫がよくつくので注意。
クジャクサボテン
サボテン科エピフィルム属の多年草。樹高は50㎝~100㎝で、開花期は5月~6月。花色は白、赤、ピンク、オレンジ、黄、紫。クジャクサボテンとはいくつかのサボテン科の植物を交配・改良して作られた園芸品種を指す。美しい花を咲かせる「月下美人」と同じ仲間だが、月下美人は白い花しか咲かないのに対し、クジャクサボテンは様々な花色があり、香りは月下美人ほど強くない。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:春~夏は土の表面が乾いたら水を与えます。冬は土が完全に乾いてから少量の水を与えましょう。
■ポイント:サボテンとはいえ、元々は森林の中で自生しているので強い日差しは苦手です。半日陰の場所で育てましょう。また、水を与えすぎてしまうと根腐れするので注意。
苦土石灰(くどせっかい)
苦土(マグネシウム)と石灰(カルシウム)を含む肥料であるが、土壌の酸度調整剤として使われることが多い。
雨の多い日本では、土壌が酸性になりやすいため、酸性土のphを中和させるために用いることが多いです。そにれによって、植物の生育をよくすることができます。
グランドカバー
地面を覆う植物のこと。植えることで雑草が生えにくくなるので、庭の見栄えも良くなる。また、多少踏まれても丈夫な植物、日陰でも育つ植物が向いていることから、管理がしやすい。
アイビー(ヘデラ)、ワイヤープランツ、ギボウシ、リュウノヒゲなど。
クリスマスローズ
キンポウゲ科クリスマスローズ属の多年草。樹高は10~50㎝で、開花期は1~3月。花色はピンク、黄、緑、紫、茶、黒、複色と、品種改良により豊富になっている。クリスマスの時期にバラに似た花を咲かせることからこの名前がついた。毎年花が咲き、強健で育てやすいが、根には猛毒があるので注意。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合、10~5月頃は土の表面が乾いたら鉢底から水が流れるまでたっぷりと水を与え、6~9月まではやや乾かし気味にします。庭植えの場合はほとんど必要ありません。
■ポイント:乾燥に強いが加湿は苦手ですので、土が乾いてから水を与えるようにしましょう。また、寒さにも強いが、霜よけはしっかりと。根に猛毒があるので剪定や植え替えの作業をするときは必ず手袋をしましょう。
グレビレア
長い花柱がいくつも飛び出した不思議な花を咲かせ、その独特な形状からスパイダーフラワーの別名で呼ばれることもあります。
原産地はオーストラリアで、現地では庭木として身近な存在です。
園芸用に多くの品種が開発されており、赤、オレンジ、黄色や白など多彩な花色に加え、葉の形状も様々です。
南国の植物の雰囲気がありますが、比較的寒さに強く、霜に気を付ければ屋外で育てることができます。日光を好み、多湿を嫌う性質なので、日当たりと風通しの良い場所で育てます。土質としては弱酸性で水はけのよいものが適しています。
クレマチス
キンポウゲ科クレマチス(センニンソウ属)のつる性多年草。開花期は5~10月で、花色は白、青紫など。品種が非常に多く、咲き方では旧枝咲き・新枝咲き・新旧枝咲きに分けられる。それぞれ剪定方法が異なるので、間違えると枯れてしまうこともある。
■土:保水性のよい土を好みます。また、肥料は多めにします。
■水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水を与える。とくに夏の時期は水切れに注意します。
■ポイント:つる性植物なので、支柱などを用意して誘引させます。クレマチスは剪定することで花がよく咲くので「旧枝咲き」は冬と春に、「新枝咲き」は冬と夏に、「新旧枝咲き」は花が咲いた後に剪定をしましょう。
クロッカス
アヤメ科クロッカス属の多年草。樹高は5㎝~10㎝で、開花期は2月~4月。花色は黄、白、紫、複色。早春に花を咲かせる球根植物。品種によっては秋咲きのものもあり、園芸では春咲きの観賞用を「クロッカス」、秋咲きの食用に使われるものを「サフラン」として区別している。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合はほとんど必要ありませんが、ひどく乾燥した場合は水を与えましょう。
■ポイント:日当たりと水はけのよい環境で育てましょう。育てやすい植物ですが、高温多湿は苦手なので水の与えすぎに注意。排水性のよくない土に植えていると、夏に球根が腐ってしまうこともあります。
黒土(くろつち)
黒土とは、関東ローム層の表層部から取れる、黒っぽい火山灰土のこと。有機質が多く含まれている。
特徴は、赤玉土に比べて粘り気が少なく、固まりにくいです。保水性・保肥性に優れています。ただし、単体で用いるに水はけが悪く、通気性に劣るため、水はけのよい土と混ぜて使います。ガーデニングでは、腐葉土、赤玉土、鹿沼土などと混ぜて使われることが多いです。
グラジオラス(夏咲き)
アヤメ科グラジオラス属の多年草。樹高は60㎝~150㎝で、開花期は6月~10月。花色は赤、ピンク、黄、オレンジ、白、青、紫、緑、複色。グラジオラスはラテン語の「剣」を指す「グラディウス」から来ており、葉っぱの形が剣に似ていることが由来する。夏に咲く花として知られているが、春咲きのものもある。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合はほとんど必要ありません。
■ポイント:乾燥には強いですが、多湿は苦手なので水のやりすぎに注意。ただし、成長期は十分に水やりをします。また、寒さに弱いので3月下旬以降か、霜が下りなくなった4月ごろに植え付けましょう。
クロトン
赤、黄、緑、白などさまざまな色で構成された南国を思わせる鮮やかでカラフルな葉色が特長的な植物です。また、葉色と共に葉の形状もバリエーション豊富で、別名である変葉木(ヘンヨウボク)の由来にもなっています。
鮮やかな葉色を出すには可能なかぎり日当たりのよい場所で育てる必要がありますが、強い西日が当たるような環境では葉焼けを防ぐため弱めの遮光を施します。耐寒性が弱いため冬季は室内に取り込み、窓越しの日光をよく当てるように管理しましょう。
ケイトウの花
ヒユ科の一年生植物。開花期は7月~11月。
赤やピンクなどの鮮やかな色の花が咲き、にわとりのトサカに似ていることから「鶏頭(けいとう)」と呼ばれています。
■土:排水性のよい土を好みます。肥料が多いと葉が大きく育ちますので、控えめに与えましょう。
■水やり:根がしっかりと張るまでは乾燥させないように注意が必要です。土が乾いたらたっぷりと水を与えます。鉢植えは乾燥しやすいので、土が乾いたら鉢底から水がしみだすくらい水を与えましょう。
■ポイント:花色のバリエーションが豊富で、夏から秋の花壇を彩ってくれます。また、他の植物と寄せ植えにする際はバランスを取りやすいため、これから寄せ植えをはじめたい方にオススメの植物です。
ケミカルコントロール
ケミカルコントロールとは、薬剤を用い、雑草や病原菌、害虫などの有害生物を防除すること。
また、生長調節物質によって、落花を防いだり、熟期を促進したり、発芽を早めたりすることもケミカルコントロールと言います。
月桂樹(ローリエ)
クスノキ科ゲッケイジュ属の高木。樹高は15mで、開花期は4月~5月。花色は黄色。雌雄異株の常緑高木。葉っぱを乾燥させたものはローリエ、ローレルといい、煮込み料理の香辛料になる。また、勝利と栄光の象徴であり、オリンピックなどで見られる月桂冠は月桂樹の葉がついた枝を編んだもの。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合ほとんど必要ありませんが、植え付けてから2年未満の場合は土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
■ポイント:明るい日陰でもよく育ちます。また、常緑樹なので、剪定とあわせて収穫できます。ローリエとして利用する場合は色が濃く、しっかりとした葉を選び、よく水洗いした後は湯通しをして屋外の風通しのよい日陰で2週間ほど乾燥させましょう。
月下美人
サボテン科エピフィルム属の多年草。樹高は1~2mほどで、開花期は7月~11月。花色は白。美しい花を咲かせる多肉植物で、花が咲くとジャスミンに似た、優雅で上品な香りが辺りに漂う。花は夕方から咲き始めるが、翌朝にはしぼんでしまう儚さも人気の一つ。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。
■ポイント:日本での庭植えには向いてないので基本的には鉢植えで管理しましょう。また、月下美人はサボテンの仲間ですが、比較的水を好むので他の植物と同じように水を与え、冬は控えめにします。
光合成
主に葉にある葉緑素で日光を受けて、生育に必要なさまざまな栄養分をつくり出すこと。
必ずしも直射日光である必要はありません。植物は基本的に、光と葉緑素がなくなると生きてはいけません。
皇帝ダリア
茎が木質化するツリーダリアで、高さ5~6メートルにもなる多年草です。
11月~12月前半にラベンダー色か青味がかったピンク色の大きな花を咲かせます。雄大な姿は見る人を楽しませてくれます。
大きさをコントロールするためには、7月までに何回か剪定を行います。
■土:水はけが良く、肥沃な土壌を好みます。
■水やり:土の表面が乾いたらたっぷりと水やりをします。
■ポイント:大きく成長する事をみこして、植える場所を選びます。
コーヒーの木
コーヒーの木は熱帯アフリカやマダガスカル島、マスカリン諸島に約100種が自生しています。最も一般的な種類はアラビアコーヒーで、コーヒーの原料となるコーヒー豆を収穫するために、世界中の熱帯圏で栽培されています。
コキア
ヒユ科ホウキギ属の一年草。樹高は50㎝~100㎝で、開花期は9月ごろだが、花びらがないのであまり目立たない。コキアの枝を束ねてホウキにしていたことから「ホウキギ」という和名がついている。丸くこんもりとした草姿で秋になると紅葉し、茨城県のひたち海浜公園のコキアは有名。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合はほとんど必要ありません。
■ポイント:育てやすい植物ですが、多湿は苦手なので水の与えすぎに注意。また、一年草なので紅葉後に枯れてしまいますが、場所によってはそのこぼれ種で自然と芽生えることがあります。
苔玉(こけだま)
腰水(こしみず)栽培
鉢植えの受け皿に水を溜めたままにしたり、水を張った容器に鉢を浸したりして底の穴から水を吸わせる方法。数日間旅行などで植物の管理が出来ない時にこの方法をとることがありますが、通常は根腐れを起こしてしまうので行いません。
湿地性の植物を育てる時に行うと管理が楽になりますが、定期的に水は取り換えるようにしましょう。
コスモス
キク科コスモス属の一年草。樹高は50㎝~120㎝で、開花期は6月~11月。花色は赤、白、ピンク、オレンジ、黄、複色など。日当たりと風通しがよければ育つため、日本の各地に自生している。有名な秋の花だが、品種によっては夏に花を咲かせるものもある。
■土:排水性のよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合はほとんど必要ありません。
■ポイント:原産地が乾燥地のため、水やりを頻繁に行う必要はありません。水の与えすぎに注意。また、樹高が高くなってきたら、支柱を立てたり、ヒモで茎をまとめたりなどして、倒れないようにしましょう。
胡蝶蘭(こちょうらん)
ラン科コチョウラン属の多年草。樹高は10㎝~100㎝で、開花期は2~3月だが、温室などの利用で一年中花を楽しむことが可能。花色は白、赤、ピンク、黄、紫、複色。お祝い事の贈り物として定番の植物。花の開花期間が長く、一か月以上持楽しむこともできる。花の形が蝶の飛ぶ姿に似ていることからこの名前がついた。
■土:地面に根を下ろさない着生植物なので素焼き鉢に水苔などを一緒に植えておきます。
■水やり:夏は水苔の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。冬は水苔が乾いた2~3日後に水を与えます。
■ポイント:贈り物としていただくことの多い胡蝶蘭ですが、まずは蒸れを防ぐためにラッピング材を外し、通気性のよい場所に置きましょう。置き場所や水やりに気をつけていれば、生命力が強く、寿命が長い植物なので、長く楽しむことが出来ます。
コニファー
コリウス
シソ科コリウス属の多年草(熱帯が原産なので一年草扱いになることもある)。樹高は20~100㎝。
花よりも、色とりどりの葉っぱを鑑賞するカラーリーフプランツ。花を咲かせずに育てることで長く楽しむことが出来る。
■土:排水性、水もちのよい土を好みます。
■水やり:鉢植えの場合は土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えます。庭植えの場合は植え付け後に水をたっぷりと与えます。乾燥に注意し、特に真夏は土の表面が乾いてきたら早朝にたっぷりと水を与えましょう。
■ポイント:真夏の直射日光に当たると葉焼けしてしまいますが、日陰に長時間置いていると、葉の色は薄くなってしまいます。寒さに弱いので一年草扱いですが、冬越しさせたい場合は鉢植えのコリウスを11月ごろに日当たりのよい室内に取り込んで管理するとよいでしょう。
コンパニオンプランツ
例えば、ナス科の植物とマリーゴールドやニンニク、ユリなど。
【園芸豆知識一覧】
- 日本の秋を彩る美しい木々 – 紅葉と二十四節気「霜降」
- 秋を鮮やかに彩る赤い花 – 彼岸花と二十四節気「秋分」
- 涼しげな風情を演出する秋の七草 – ハギと二十四節気「処暑」
- 真夏の太陽に輝く大輪 – ヒマワリと二十四節気「大暑」
- 移ろいゆく季節を告げる可憐な花 – アサガオと二十四節気「夏至」
- 初夏の風物詩、雨に映える花 – アジサイと二十四節気「芒種」
- 春を彩る鮮やかな色彩- ツツジと二十四節気「清明」
- 春の訪れを告げる風物詩 – 桜と二十四節気「春分」
- 園芸辞典(あ行)
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- 春から始めるガーデニング
- 肥料の種類とやり方について
- 植物と土壌pHの関係
- 水やりは適切なタイミングと方法で
- 園芸の基本は土づくりから
- 朝顔・昼顔・夕顔・夜顔の見分け方